Los Perros en el techo (Tulum) |
さて、すべての猫を追い出して清々した私は、猫ドアにロックを掛け、睡眠不足でふらつく頭を抱えてベッドに舞い戻って爆睡し、次の瞬間に目覚めた時には、時計はとうに昼過ぎを指していた。
ふわぁあ〜、良く寝た!
お、メギちゃんは?・・あ、そっか。朝、外に出したんだったっけ。
いつも彼と一緒に寝ているので、起き抜けに彼が隣にいないと、やけに不自然に感じるな。
早速屋上に上がって見てみると、いたいた。積んである木材の下に隠れて、一人ぽつねんと寝ているではないか。
子育ても同じだと思うが、子猫の寝顔というのは、本当に心癒されるものがある。
スヤスヤと眠るその姿を見ると、こちらの心もつい綻んでしまう。
と、ふと目を覚まし、喉を鳴らしながらうれしそうに寄ってくるメギ。
先ほど叱られたことなどもうとっくに忘れたのか、暢気にあくびなどしちゃって、可愛い奴だなぁ〜。
いくら疲れているからって、さっきは叱りすぎて悪いことしちゃった。
と、気分も変わったところで、いつものように猫招集とかかる。
猫は耳がいいので、屋上でツナ缶を叩くと、その音を聞くと、飛んで帰ってくるのだ。
音を聞いて、それぞれの方向から一目散に戻ってくる家猫達。
”はい、みゃおちゃん、お帰り〜。”
”はい、ハヤブサくん、今日はどこにいってたんですか〜?”
”はい、くろちゃん、あとでメギちゃんと遊んであげてくださいよ〜。”
その日は、今朝方の反省もあったので、いつもより多めにツナ缶を与え、皆満足して、屋上でゴロゴロと憩っているのを見ていたら、ふと名案が浮かんだ。
”そうだ、今日はツナ缶ではなくて、匂いの強い、ソーセージを罠に仕掛けてみるってのは?”
そしていつも家の中に仕掛ける罠も、今日はは外側の、猫用入り口の脇に置いてみることにした。
”まぁ、駄目だったらまた明日考えるということで・・・”
さてその晩、いつも通り、寝床に入って数時間後、もう聞き慣れたガシャーン音がして、メギを抱えてドアを開けてみると、そこには、ミャオ子でもクロでもない、正真正銘のグレイキャットが掛かっていた。
つ、遂に捕まえた。
捕まえた・・・ひゃあっほ〜ぉ〜!!!!!!!!!
これで、もう悪夢からはオサラバだ・・
あぁ、なんという幸せ!
と、どこからか戻ってきて、私の背後から、グレイキャットに向けて、それぞれに威嚇の声をあげる家猫達。
檻は頑丈に出来ているので、ちょっとやそっとじゃ壊されることもないのだけど、一応念には念を入れて、彼に牙を剥けられつつ、両方の蓋部分を太い紐でぐるぐる巻きにする。
そしてその夜は、一人、ワインで祝杯を上げた後、喜びを胸に、私は深い深い眠りに付いた。
(続く)
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