2011年11月25日金曜日

さぼってちゃいけません Vol.7

                                                                Cactus, Oaxaca
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さて、バス停に到着した後は、早速ホテルを探すことにした。
まだ朝の7時ではあるけれど、2回連続の長時間夜行バスの旅は、いささかこたえる。荷物を降ろして、早く熱いシャワーを浴びたい。

客引きで賑わうバスターミナルを抜け、まずはソカロまでバスで移動することにする。
そう。最初は豪勢にスタートした旅も、日にちを追うごとに心許なくなってくるのが、貧乏旅行者の悲しい性だ。

荷物はそれなりにあるけれど、タクシーなんかに払っている余裕などない。
そこで、バスターミナルの向かいのバス停からソカロまで、まずはローカルバス移動。

ガイドブックに乗っている通り、ソカロのすぐ脇のツーリストオフィスまで行くも、案の定まだ開いていない。

取りあえず、時間まで朝食でも取ろうかと、ソカロの中心に向かって歩いていると、早朝にも関わらず、何やら人だかりが。

近づいてみて見ると、メキシコの若者達が大勢そこにいて、興奮した面持ちで何かを待っている。

こういう時、何が起こるのか見ずに立ち去る事が、私にはどうしてもできない。
しばらく群衆とともに何が起こるか待ち構えていると、突然、”バルルンバルルン”と耳をつんざくような大きな音がしたかと思うと、レーシングカーが一台、また一台と、ソカロ内に入って来るではないか。

大きな歓声と共に、若者達が、持っている携帯で、一斉に写真を取り始める。レーシングカーなんて見たのは、生まれて初めてだけど、子供の時、弟が集めていたミニカーにそっくり(?)なのにはひたすら感心してしまう。

へぇ、なるほど〜。これがレーシングカーっていうものか・・。

と、その時、レーシングカーから颯爽と出て来た人物をみて、私は卒倒しそうになった。

車から出て来たのは、長身のヨーロッパ人らしき男性だった。
つなぎ姿がやけに似合っていて、なんというのか、そう、華があるのだ。

はぁ〜、もしかして、これがレーサーってやつか!

詰め寄るギャラリーに、いち早くマイクを差し出すインタビュアー。

よく見ると、パン・アメリカン・レースと書かれた看板がある。

その後、次々と到着したレ−サーの一人に声をかけてみると、メキシコ国内を横断するレースの一幕であった。

http://www.clubfc.jp/m_news/

しかし、私が心から感心したのは、その車というよりも、やはりレーサー達であった。

車のことは一切わからない私ではあるが、どの人もこの人も、本当に”決まっている”。
セナが生きていたら、こんな感じの格好良さなんだろうか?

もうメキシコ生活も4年目になるので、すっかり目が慣れ切ってしまっていたが、そう・・メキシコ人は一般的に背が低く、ずんぐりむっくりの色黒が多い。そしてそれとは対象的に、レーサー達の、なんと長身でハンサムなことか!(少なくとも私の目にはそう見えた。)どの人もこの人も、自信に漲って、優雅に見える。
あぁ、まるで、黒船が日本に来航したときに見学に行った水飲み百姓って感じだ。

ヨーロッパに住めば、日々、こういう人々に、囲まれて過ごすのか!?

そう想像した瞬間に、急にメキシコでの生活が色あせて見えてきたから、自分でも現金だと思う。

しかし、そう・・なんで未だに私がスペイン語を覚えられないのか?

要は、志気が上がらないのである。悲しいかな、この国には、話しかけたくなるようなイケメンも殆ど居なければ、無我夢中で会話をマスターしたくなるような情熱の沸く人物もいない。

もちろん、良い人はこの国にも五万といる。
でも、私に取っての決めては、誰が何といおうと、いつだってイケメンなのだ。

星の数程もある大学から、どうやって私が大学を選んだのか?
それは、好きだった先輩が、私の行った大学に行っていたから。

どうして私が音楽の仕事を選んだのか?
それは、その当時、ミュ−ジシャンがとても好きだったから。(しかし、実際にコンサートを回る過程で、たまたま隣り合わせた別ホールで、ロシア人バレエダンサーを見た日から、私の興味は、ミュージシャンからダンサーに一気に変わった。)

サーフィン命になったのも、ロッククライミングをやっていたのも、そう、私を虜にする要因・・イケメン・・がそこに居て、私のやる気を一気に掻き立てたからである。

ヨーロッパにいけば、毎日こういう長身のイケメンに囲まれて、暮らせる・・そう考えた瞬間に、私の頭は一挙、メキシコからヨーロッパに切り替わった。

そうだよ。こんなところで、ぼやぼやしている場合じゃない。

こうなったら、マジでヨーロッパに移動できるよう、考えなくっちゃ・・。

(続く)





1 件のコメント:

  1. おいおいお-い!気持ちは痛いほどわかるが熊さんはいいのか?
    ははは、でもそうだよね-、生活にやぁモチベーションが必要よね。どんなに不純、いえいえ純粋な動機でもね!!!

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