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Ainu Dance Feb. 2014 |
Shikkyは、 細く長い黒髪に、アンニュイな雰囲気を漂わす、中華系とベトナム
同じコンドで働く同僚だ。
顔が特別可愛い訳ではないが、若くてアンニュイな雰囲気が受けて
ハウスメートのハニーと同様、どこのパーティ会場にも顔を出し、
という話を聞いた事がある。
さて、そのShikky。
プライベートではともかく、仕事場では随分な困ったちゃん。
まずは、出勤時間。
毎回遅れて来るのはお約束で、ドアを通過するのはだいたい5分す
それから着替えて、髪を整え、実際に現場に入るのはだいたい20
そんな彼女を見て、オーストラリア人マネージャーの まさお(日本名)は覚えたての日本語で愚痴を言う。
「かのじょは、まいにちちこく。こまりますねー。」
しかし、モナリザ的微笑を称えて現場に入る彼女を前に、ヤワなま
「ハァイ、Shikky!ハウズゴーィン?昨日の雪はどうだった
二重人格なまさおの後ろ頭を、心の中では叩きながらも、大人な私
睨むだけとする。
さ、仕事仕事!
Shikkyと入れ替わりにまさおがオフィスに戻ったので、気を
仕事場では、整理整頓が基本。
まずは、 狭いフロント内を隅々まで、掃除機で掛けて回る。
その間、低血圧(に違いない)なShikkyは、お目覚めのティ
メールに向かい、まったり
寝起きで不機嫌そうな彼女に、決して気軽に話しかけたり
そっとしておいて、こちらは続いてモップがけ。
雪国のコンドミニアムは、靴底の雪で、 床が水浸しになりやすい。
特にロッカールームは、気を抜くと、すぐに湖状態となってしまう
腰をいれて取りかかるが
約20分間、地下の水たまりと格闘し、すっきり壮快となったフロ
済ませた彼女は、貢ぎ物
一瞬むっとするもスルーして、今度は引き継ぎノートをチェックす
あるある!たくさんの引き継ぎが。昨晩もさぞがし忙しかったに違
殴り書きのメモを一つ一つ解読しながら、いくつかの電話を掛け、
フォンを片手に、マイワールドなShikky。
若さとは、時として無知である。
いちいちムキになっていたのでは、やりきれない。
人は人と割り切って、メールと格闘する・・と、システムの使い方
“ね、ここの入力の仕方なんだけどさ。”
“マニュアルに書いてあるわよ。”(←目はスマホ)
“ってか、ここなんだけどさ・・”
“マニュアルに書いてあるわよ。英語、読めないの?” (←目はスマホ)
ムッキ〜ッ〜!!!
性悪女とは、こういう女のことを言うのである。
ほんの数年前だったら、間髪置かずに、タックルしていたであろう
小さなことでは揺るがないので
はいはい、話しかけてもらいたくないのね。
面倒なことが嫌いであることは、すでに人伝に聞いているし、彼女
ドライバーとの会話で学習済み
それからしばらくは、沈黙の時が流れ、あわや、このまま休憩時間
トゥルルル(電話音)
“グッモーニング xxコンドミニアム。ディス イズ Shikky スピーキング。ハゥメィアィヘルプユゥ?”
まるで小鳥のように、爽やかな声で電話を取るshikky。
感じが良いなんてものじゃない。
電話が終わると、続いて、オーストラリア人軍団登場。
“ハローィ、ミスター△△。ハゥアゥユゥ?”
またしてもにっこりと笑みを浮かべるShikky。
さっき、まさおに浮かべた微笑みの、10倍ボーナスサービス版と
すっかりご機嫌で去って行く、赤ら顔の白人軍団。
そう。この職場は、二重人格揃いな、悪魔の集団なのであった・・
(続く)
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