Cozmel, Mexico |
先日、相棒とハイウェイを走っていて、”あれっ?!”と思うことがあった。
ハイウェイ沿いに掲げられた看板を、どこかで見たことがあるような気がしたからだ。
私の住むカンクンと、今彼が建設中の(そう、未だに建設中の!)スタジオを結ぶ道は、そのハイウェイのみで、スタジオに籠りきって、戻って来ない相棒のところに、私は連日食料物資を配達する。
当然、その看板のそばも毎日通るのだが、ハイウェイで、スピードを飛ばしているのと、自分で運転しているときは、よそ見があまり出来ないこともあって、何度となくその側を通り超していた。
そして、スタジオからカンクンに配達を終えた岐路、再びその看板の側を通り過ぎながら、今日、私と彼とのあいだでこんな会話が交わされた。
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”ねぇ〜、みてみて、あの看板!あの看板の写真、あなたのに似てない??”
”うん、僕のだよ。”
”えっ!?やっぱり〜!?いやぁ〜、なんか、どっかで見たことがあるような写真だなぁって、ずっと思ってたんだよ〜!”
”うん。ま、正確に言えば、僕のじゃないんだけどね。”
”はっ?”
”僕の写真をそのまま使ったら、使用料を払わないといけないからってことで、僕の写真をモデルにして、別の人が、同じモデルを使って、同じように撮ったんだ。”
”はっ?!”
”この写真を撮ったときのディレクターから、こないだ電話が掛かってきて、「君も知ってるって僕も知ってるとおり、(→なんじゃそりゃ!by Kyoko)君の写真をコピーさせてもらったんだ。ほら、僕たちに予算がないって、君も知ってるだろう?でね、時に相談だけど、あの写真に付けるコピー、君、考えてもくれない?」って言うんだよ。あはははは!”
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善良な皆さんの為に、もう一度繰り返し説明すると、数年前、某観光局のPR用に相棒が写真を撮りました。その写真は、当時、皆様の好評を得たけれど、数年経って、当時担当だったプロダクションが、再び、その写真を看板用に利用しようと試みて、そのまま使ったのでは、彼に使用料を支払わないといけないので、その写真と全く同じモデルを探してきて、全く同じ場所で自分たちで撮り直した、という話し。
しかもその上、そのパクリ写真に合うコピーを、予算がないから無料で作ってくれというのだから、驚きを通り越して笑ってしまう。
さすが、メキシコ!
もうこんなこと、絶対ここでしかあり得ないんだけど!!
こういうことが起こる度に、最初は怒っていた私も、いつの日からか、狡賢さを通り越して、サバイバル力に長ける彼らに、一目置くようになった次第。
ちなみに、それを話す相棒も、慣れたもので、笑っている。
”どおりで、なんだかアングルが変だなぁと思った。”という私に、”そうだろう、やっぱり僕の写真には叶わないってことよ!”と嬉しそうに話す相棒。
・・なんか・・違うんですけれど!
何はともあれ、ただで写真をパクられた上に、コピーまで作ってあげたかどうかは聞かないにしても、3年もいて、いい加減免疫がついたのか、”ま、いっか。”と流してしまう自分が一番怖かったりする、昼下がりの出来事でした。
終。
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国が変わると本当にいろいろですねー。しかし免疫がついてきているのは良い事だ。それだけ逞しくなるからね!あ、とっくに逞しかったね、へへへ。
返信削除mama taponeさんだったら、わかってくれるでしょう〜!?
返信削除もう、笑って済ますしかないよ。あははは!