|
Shiretoko, Hokkaido Feb 2014 |
セヴァン・スズキの講演会に行ってきました。
講演内容で、心に残ったことを抜粋して書きます。
※はじめに
1992年のスピーチ以来、色んな場所で、繰り返しスピーチをして来たけれど、
世の中は何も変わってない。
昨今、エネルギー資源会社を初め、政府を左右する程に力を持つ企業が増えていて、
世の中のリーダーと言われる人々も年々力を失っている。
そして一番恐いのは、昨今、誰もそのことに驚かないという事実です。
※大企業はますます大きくなり続け、社会に、そして政府に影響を与える
例を挙げればウォルマート(スーパー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ウォルマート
政府は企業と密接なつながりを持ち、多大な影響を受けている。
私達は、政府のあり方に目が行きがちだけど、もし
企業>政府
という図式が成り立つならば、問題は、政府の在り方だけには留まらなくなる。
全米で毎週1億人以上。世界全体では毎年72億人が買い物をするというのです。そのウォルマートがメーカーに
対して値下げ圧力を行使すれば、目先の利益に目がくらんで、メーカーはそれを飲みます。ですが、ウォルマー
トの要求は際限無く続き、毎年のように前年比でさらなる値引きを要求してきます。最終的にはメーカーは疲弊
しきって、多くの企業が自ら脱落するか、あるいはウォルマートから切り捨てられ、結局どちらの場合でも大ダ
メージをうけます。(インターネットより抜粋)
※福島は安全?
20ミリシーベルトは人体に影響ないという政府の報道だったけど、妊婦が、避けるようにと言われているレントゲンより
断然多くの放射能を、どうして安全だと言いきったのか?
それは、ひとえに大衆のパニックを恐れることから来たのだと私は思う。
それほどに、私達は脳がないと考えているのか?
もしそうだとしたら、これほど非民主主義的、抑圧的な行為が有り得るでしょうか?
政府は充てにならない、どの国でもきっと。
彼らは、自国の将来を支える子供達のことを、まるで気にかけていない。
これ以上の深刻さが有り得えますか?
国家の倫理では、個人は守られない。
そして伝え続けないと忘れられ、情報は塗り替えられます。
※二元論で物事を語らない。
世の中は矛盾だらけ。その中で皆、辻褄を合わせながら生きている。
だから、被害者か加害者、という二元論的な区分けに捕われる必要は全くない。
誰でも、色んな立場から自由に発言する権利があり、またその中で、新しい案が生まれて来るのだから。
私に意見を言う資格はない、なんて言わず、どんどん発言しよう。
※文化も関係ない
日本は、ものを言いにくい風潮だから、とか、はっきりものを言わない(グレーゾーンが多い)民族だから、などと言う話をよく耳にする。
でも、それはカナダ(彼女はカナダ人)も同じこと。発言をしないということ、そのものが問題で、というのも、
「我々が、問題の一部」なのだから。
※私達に何が出来るのか
Love is the movement (愛とは行動すること)
まずは、自分と向き合いあおう。
目を反らす事をやめよう。
抑圧、不正に対し、burn out(燃え尽き)、ビジョンを失ってしまった人々がたくさんいるけれど、でも愛の力を見くびっちゃいけない。
愛と希望があれば、人はなんでも乗り越えられる。
ネルソン・マンデラをご覧なさい。
奴隷解放運動を思い出して下さい。
そして、極端な状況の中では、自分の愛を基準に判断しよう。
※希望とは何か
状況が難しければ難しい程、希望を持つ事により、人は光を見いだす事が出来る。
自分自身を制限しないこと。
自らにチャレンジすること。
希望と愛は、人間に取って本質的。
愛の力の強さ(Power of love)を、本当はみんな良く知っている。
20年前の、あのスピーチを、人々は、未だに大切にしてくれている。
それは、人に、神聖な責任感があり、未来を愛する気持ちがあるから。
どうして、今日皆さんが、ここにいるのか?
それは、皆さんの中の純真さが何かを感じているから。
私達は、親に愛されて育った子供であり、また我が子を愛する親であり、その次元では、
所属する組織とか肩書きえ、存在しないのです。
※コミュニティの果たす役割
「コミュニティ」の意味合いが、昨今変わっている。
コミュニティとは、地域社会のことだけではない。
同じ意識を持つ者達で、いくらでもコミュニティは作って行く事ができる。
もし何かをしたいと思うなら、「100万人の母」のコミュニティに加わっては如何でしょう。
https://www.facebook.com/100mothers
意見を出そう。出来る事を提案しよう。
時代は、政治力を失ってはいるけれど、草の根の新しい力、変革の波が、確実に、世界中
で起きている。
インターネットという新しいツールを通じて、小さな和が広がっている。
個人個人が繋がる事で可能性が広がります。
そして、その一つ一つが答えです。
(来日中、彼女が訪れ、感銘を受けたコミュニティ)
http://www.csr-com.jp/introduce/socialwelfare/post_18.html
http://doraku.asahi.com/hito/runner2/111115.html
http://doppo.jpn.org/staff.html
※福島の子供達へのメッセージ
「福島の子供達にメッセージを!」と、昨日の講演後、突然カメラを向けられた。
とっさのことで、しかも講演後で非常に疲れてて、言葉が出来なかった。
「福島の子供達に、自分が何て言える?」
クタクタに疲れてたけど、その質問は、一晩私の脳裏を駆け巡った。
私は今、こう言いたい。
福島の子供達が、今どう思っているか、逆にそれを知りたい。
私が20年前にスピーチをして、それを誰かが撮り、広めてくれたように、
彼らに、何を思い、感じているか発表して欲しい。そのデータが手に入ったら、
私はそれを、今度は世界中に広める役割を果たしたい。
※We are living in the story in the world
考えて欲しい。私達は、歴史という名の物語の一部を、生きているのだということを。
人類がこの地球上に生まれ、進化し、科学的、経済発展を遂げ、世界大戦が始まり、
終わり、そして今原発が止まっている、3年間も。
これは、実はとってもすごい事実だということに、皆、気がついて欲しい。
そして、この物語に、どういう結末を付けて行くのか、それは私達に掛かっているということも。
皆んなで、素晴らしい物語を、これから作って行きましょう。
今日は来てくれて、本当にありがとう。
.